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「国民のレベル」を上げることが「政治の質」を改善する【時論】

 岸田文雄氏が首相に就任して以降、国民の政治に対する不満が高まっている。安倍晋三・菅義偉両前首相の頃には見られなかった「蔑称」ともいうべき「増税メガネ」という呼称が国民中に浸透しているのが現状だ。


 こうした政治に対する不信・不満の原因はどこにあるのか。考えられる原因の一つは経済的理由だ。日本はバブル経済崩壊以降、長期的な経済停滞が目立っている。第二次安倍晋三政権以降は一定の株価上昇など、経済面においても復調の兆しこそ見えているが、国民からは経済的に困窮しているとの声が止まない。


 そのほかに考えられる原因として政治家に対する不信が存在する。令和5年末に発覚した自由民主党の各派閥が政治資金パーティーの収入の一部を政治資金収支報告書に記載していなかった事件や、江東区で発生した柿沢未途衆議院議員の買収行為、木村弥生前江東区長の公職選挙法違反など「政治とカネ」の問題が後を絶たないことが、政治家への不信を招いている。


 前者の問題は、経済面が回復しないのは「政治に問題がある」というところから、政治への不満が高まっており、後者は「政治家そのものの問題」から不信が募っていると考えられる。


 双方の問題は「政治の質」という一つの命題に直結する。この「政治の質」を上げるためには「政治家の質」を上げることが重要だ。


 「政治家そのものの問題」は立候補時点での政治家の経歴などが重要な参考資料となる。例えば前述の柿沢氏は過去にも贈収賄容疑で逮捕されており、類似の事件を起こす可能性は十分にあった。


 「政治の問題」は経済面の復調も重要だが、社会情勢の安定も求められる。いわゆる「トー横問題」など社会問題が解決する、解決する兆しを示すということも、国民の生活を改善する大きな要素だ。これらの問題を解決することこそ「政治家の質」の改善ではないだろうか。


 「質の高い政治家」を議会に送り込むには「国民の質」が求められる。「国民のレベル以上の政治はできない」という言葉があるように、国民一人一人が政治に対する関心を持つ必要性があることはこれまでも幾度となく提示されてきた。


 「国民の質」向上の根本は教育にあり、教育の質を向上させることによる長期政策こそが重要であると考える。これまでも教科書採択の問題や教科書に記載する内容の議論がおこなわれているが、教育制度そのものの改善など、根本的な解決が必要ではないか。


 短期的な「国民の質の向上」は国民の関心に委ねることなく、政治家が自身の魅力を国民に宣伝する必要がある。インターネットが発展し誰でも情報発信ができる現状であるからこそ、政治家の積極的な情報発信による「質の向上」を期待したいが、積極的な情報発信をおこなう政治家を輩出するためにも「国民の質」が重要であり、そのジレンマの解決こそが課題となるのではないだろうか。

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