在日クルド人問題で揺れる埼玉県川口市・蕨市の現状を本紙記者を総動員して取材し、三回にわけてレポートいたします。川口・蕨の両市に接したJR京浜東北線・蕨駅周辺を中心に取材しました。(蔵持明)
夜に再び街を覗くと、その変わった姿が明確になった。駅から少し離れた閑静な住宅街を次々とクルド人が歩いていく。
進む先は住宅街の中にある一つのアパートだった。アパートの駐車場には改造車と思わしき自動車が止まり、部屋のドアが解放されている。中からは日本語とは違う異国の言語が飛び交う声が街に響いていた。
街の中をクルド人が乗った改造車が走り、狭い路地を歩く通行人を端に寄せていた。クルド人は少人数のグループを作って行動していた。
その大半はパチンコ・スロット店か、住宅街の中のアパートのどちらかに足を運んでいた。駅周辺のスナックやホテル街には彼らの姿は見られなかった。駅前にクルド人が集まっている様子は見受けられない。駅前では約一時間以上にわたって女性が路上ライブを実施し、聴衆が少しずつ増えていた。
彼らは駅と東口の住宅街の間にあるコンビニエンスストアの駐車場にたむろしていた。四人程度のグループが駐車場に座り込み、会話をしている。誰かが呼んだ警察が彼らと話し、移動を求めていた。
夜の街を眺めていると、他の外国人の姿は全くと言っていい程見ないが、クルド人と思わしき外国人の姿は多くみられた。
クルド人問題に悩むのも納得と言わざるを得ないほどであった。この日はクルド人による暴力事件などは特になかったようだが、商業施設での座り込みや、一つの部屋に集まって騒いでいることは近隣住民に不安を与え、騒音による被害をもたらしていることは事実であるといえる。
とある保守系言論人が「問題があるのはごく一握りだけ。全てであるかのように伝えるのは~」とⅩで懸念を示していた。
政治に関心の低い一般市民は、日本語の通じない外国人が集団で騒いでいれば、少数であっても恐怖を感じるだろう。
在日米軍人の犯罪もごく一握りながら一括りに糾弾される。同様に、クルド人についても糾弾するのが筋なのではないか。
移民を今後も受け入れ続けるということは、こうした問題が全国各地で発生するということを示唆している。
このままでは川口・蕨が移民を受け入れる際の先行事例になる。今後の川口・蕨について危機感を覚えながらその地を去った。
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