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執筆者の写真日章新聞

災害・事故につきまとう「陰謀論」 非常時でも冷静な判断を

冒頭で令和6年能登半島地震で被災された皆様、羽田空港での航空機衝突事故で被害に遭われた皆様にお見舞いを申し上げるとともに、犠牲になられた方へお悔やみを申し上げます。


1月1日に能登半島で震度7を記録する地震が発生し、翌2日には、救援物資を能登半島に輸送する途中の海上保安庁所属の航空機と、日本航空所属の航空機が羽田空港で衝突する事故が発生した。


一連の災害・事故について「人為的だ」とする意見が複数飛び出している。能登半島地震では「人工地震」を唱え、羽田空港での事故は「人為的なものだ」と主張するSNSアカウントが複数出現している。


大規模災害と、衝撃的な航空事故によって、冷静な判断が難しい現状にあり、陰謀論や災害を利用した詐欺などの被害に遭う・誤報を拡散するなどの事態が発生している。


「人工地震論」については世界で最大級の爆弾を複数使用しても、能登半島地震の規模を再現することは不可能であると複数の専門家が指摘しているほか、前日に発生したとされる変電所付近での爆発音についても大規模な被害ではなく、地震発生に必要なエネルギーには至らないとの指摘がある。


航空事故を人為的に発生させることは可能ではあるが、航空機に搭載されているブラックボックスなどの飛行記録、通信記録によって人為的に発生させた場合には直ちに判明するのが現状であり、現実的ではない。


非常時で冷静な判断をおこなうことは難しいが、複数の情報を参考にし、確証のない情報を拡散しないことが二次災害を防ぐ手段だ。

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